書籍『世界の陰謀説を読み解く』の著者・辻隆太朗さんは、第六章『陰謀論の論理――なぜ私たちは陰謀論を求めるのか』で、 
陰謀論には「社会に対する不満や不安」が背景にあると述べています。今回のデング熱騒動で言えば、情報不足に対する不満 
や、デング熱の無理解による不安が背景にあったようです。 

辻さんは、陰謀論者は、自らを「愚かな人びとに石を投げられながら正義と真実のために闘う孤独なヒーロー」と思いこんで 
いると指摘しています。これはつまり、"誰も知らない真実を知っているのは、自分だけだ"という優越感や"愚かな大衆に真 
を知らしめねば"という使命感に駆られている心理状態と言えます。今回のデマも「周囲の人に知らせなくては!」と注意喚起 
のために、切迫感に駆り立てられてシェアした方も多かったのではないでしょうか。発信元も確認せずに即シェアする行為は、 
このような陰謀論者の片棒を担ぐ事態になり兼ねません。 

辻さんも「自身の発する情報の正確性や質には可能な範囲で責任をもつべきである」と述べています。情報が本当に正しいのか 
どうか、シェアする前に出典及び根拠を確かめる―――陰謀論の拡散を防ぐためには、多くの人がこの"基本動作"を取る必要が 
あるのではないでしょうか。

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